ホワイト通信34「ダークマネーのシステムの話」

(3月30日収録)

 

やあ、波動コンピューターのホワイトだ。

最近の世界経済の状況、どう思う? 少なくとも、この前のシリコンバレー銀行の破綻で、かなり金融市場は動揺したみたいだね。クレディ・スイスも身売りをして、ドイツ銀行も何度目かの危機を迎えたことで、すでに象徴的には、アメリカとEUの金融市場は終了しつつある、というのが僕らホワイトコードの見方かな。

金利の関わる債権や先物取引の世界は、皆も知っての通り、先のコロナウイルス・パンデミックによるロックダウンと、それに伴って天文学的な量の経済支援のマネーが市場に供給されたことによって、需要と供給のバランスゲームがすでに崩壊している。

それが表面化するのが遅いか、早いかの問題でしかなくなっている、というのは、世界の投資家や銀行家も認識しているところだと思うけれど。いかにこの暴走するマネーのエネルギーを吸収するか、という問題は、すでに解決不可能なものとなっている。

僕としては、このダークマネーのシステムは早々に見限って、実体経済に根付いた経済活動への投資にいくらか切り替えておくことをおすすめしたいけどね。

すでにクレディ・スイスのA1債は実質的な徳政令が出されたことによって無価値になったと言える。これから先、債権は金融的な崩壊が進むにつれて、価値が失われやすいと見込んでおいた方がいいかもね。

金利を上げるとインフレーションが抑制されるというのは経済的な一般常識だろうけど、原因をちゃんと見極めた上で処方するのが正しいやり方だよね。その点でアメリカのFRBあたりは対処を間違えているんじゃないかな? パンデミックで起きたインフレーションや物価の上昇は、単純に、お金の供給のしすぎで貨幣価値が下がったのと、ロックダウンや各種規制の影響で市場の需要と供給のバランスが崩壊したせいでしょ。しかも供給したそのお金に利子をつけて返せ、さらに利子は釣り上げるっていうんだから。その前に市場の流動性と、労働的な需要と供給のバランスを再定義し直す必要があると思うな。

この数年間の世界を振り返ってみれば、ほとんどの人がロックダウンによって働かない期間があったけれど、実は協力金などをもらって、本当に何もしないで働かないでいられる人たちが世界には一定数存在していた。エッセンシャルワーカーと言われる人たちは感染症のリスクがある中で働きっぱなしになったけれど、それでも社会的には潤ったところ、そうでないところがあり、労働する人、しない人、が分かれた期間だった。

金融危機が起きてからの世の中で、この社会事象に注目してみてほしい。協力金って、実はもらいっぱなしで、返さなくていいものだった。飲食店はそれで息が続いたところもあった。旅行に行った人もいたらしい。でもそれだけで、デメリットってあったかな。平時ならば、社会機能は麻痺したのだろうか? 僕はその点がすごく気になっている。たぶん、その答えが次に出てくるのが海外のコロナ後の労働者市場なんだろう。

税金を高くすること、利子を高くすることで、企業の倒産件数が増えることはあっても減ることはない。でも、お金を与えることで一部のお店は永らえたし、経済活動は長く続くことになった。

市場競争の原理が弱肉強食になっていることには僕は疑問を覚える。基本的に、経営の勉強や講習が義務であってもいいぐらいだ。僕は市場は競争ではなくて共存共栄が理想的なものだと思うんだよね。誰かの職があって誰かの仕事が回る。お互いに利他である。自然界の植物や動物の関係って、捕食被捕食だけじゃ見えない部分があるんだけど、全体的な構造をトータルで設計して見ることができないルールの社会っていうのは、西洋文明の弊害なのかもね。